事のはじまり・・・。4月某日、メディアがこぞって報道した衝撃的ニュースがあった!
でも、じゃあどうやっていけるのか?
長い間上陸が制限されていたそれを、長崎市が観光の目玉として整備、上陸を可能としたらしい。旅行会社が組むツアーも多数見られ、「やまさ海運株式会社」という所で軍艦島クルーズを発見。4,000円程度と手軽な値段。当日の海模様次第では、上陸できない日もあるというけれど、チャレンジすることに。
とりあえず長崎の観光ガイドブックを物色、軍艦島関係の情報を探すが、ほとんど無い。ほとんどというか全くと言っていいほど無い。
仕方がないのでネットで情報収集することに。

これだけ知っていればいいだろう、ではいよいよ作戦開始。
やまさ海運のホームページで軍艦島クルーズを予約、が、これが簡単にはできない、「上陸の際の注意事項」を熟読した上で「誓約書」に署名しなければ上陸できないらしい、注意事項(PDF)をダウンロードして熟読。
だいたいこんな事が書いてある、
●見学場所が限られてます。
●トイレはありません。
●両手を使える状態で臨め。
●安全誘導員の指示に従うべし。
●雨が降っても傘はだめよ、カッパにしてね。
●ハイヒールはだめ。
読み進めていくと、船には乗れても上陸ができない事もあるらしい。「そこんとこも納得した上で「誓約書」に署名してね!」ということのようだ。
とにかく予約は完了、カッパやカメラ、軍資金などを鞄につめ、作戦の第3段階、空港へ。
長崎空港到着、高速バスで長崎市内へ(約35分、¥800)。ホテルにチェックイン、船は明朝9時出航、今日のところは新地中華街で長崎名物チャンポンでも食べて明日に備えて早々に寝ることにする。
朝、期待が大きすぎ5時起床。まず空をみる、暗くてよくわからないがどうもよく晴れているようだ。これなら無事出航できるだろう。
出航まで暇なので長崎の町をぶらぶら散歩しつつ長崎港旅客ターミナルへ向かう。8時、すでにチケットカウンターは混雑気味。誓約書を窓口に提出しチケットを購入(乗船券¥4,000/施設利用券¥300)。窓口で「長崎市端島見学施設利用券」と緑色のカードを手渡される。
少しでもよい場所をゲットするべく、出航30分前にマルベージャ1号の前に並び、場所取りのシュミレーションをしつつ待つ。8時45分乗船開始、緑色のカードを係りの人に渡し、すかさず2F船尾右側角にダッシュ。この2日間寝ながら考え抜いたベストポジションを無事ゲット。
空は快晴、ほぼ無風、波も穏やかそうだ、これなら上陸できるに違いない。

長崎港の風景を楽しみつつの穏やかな航海、船内放送では港の見所などを解説してくれている。本当に絶好の軍艦島日和、これなら間違いなく上陸できるだろうと航海を楽しむ。
長崎港を出てしばらくすると波が高くなりだし、結構揺れだした。大丈夫かな上陸できるよね・・・不安になり始めたときすかさず「波が高い場合上陸できない事もあります」とますます不安をあおるようなアナウンスが。
波と不安に耐えつつじっと前方を睨み付けながら航海すること約40分、「高島」の風力発電施設の向こうにかすかな島影が・・・軍艦島だ!
うすいモヤの向こうにかすかなシルエットが見える。
徐々に近づいてくる島にレンズを向けシャッターを切りまくる。本当に来たんだ、すでに感動している。とにかく島の姿は感動的だ!ちょっと涙ぐみかける。
大袈裟かもしれないが本当にイイ。
徐々に軍艦島が近づいてくる。夢中でシャッターを切り続けていると「軍艦島見学者」カードが配られてきた。これで上陸は大丈夫なようだ。
午前10時12分、上陸。
ドルフィン桟橋から島内へ、いきなり巨大な廃墟の中に放り込まれた感じ。上陸早々撮影スポット満載、立ち止まって撮影していると「安全誘導員」にせかされ第1見学広場へ追い立てられる。
ここから「上陸ガイド」の解説を聞きつつ島内見学コースへと向かう。見学通路は島の南側220m、第1、2、3見学広場で解説をしてくれる。
立ち止まり撮影をしているとすかさず安全誘導員に注意を受けせかされる、滞在時間は60分程度。とにかく時間がない。見学通路から見る事ができるのは島の3分の1程度、西側と北側に集中する居住区や学校などは見ることができない。バタバタと慌ただしく再び船へ。

午前11時離岸。
思いっきり後ろ髪をひかれつつ離岸。島の西側を船上から見学しつつ帰路につく。やはり同じ2F船尾右側角に陣取り西側の姿をカメラに収める。レンズをどこに向けても絵になる、もうたまらんぐらいカッコイイ!
特に「軍艦島」の呼称の由来となった姿はまさに軍艦、うっとりしながら撮影を続ける。その間も上陸ガイドさんがいろいろ解説してくれる。親切だ、ガイドさんも軍艦島が大好きらしい。西側から北側に廻りツアー終了。
離れていく島に向かってシャッターを切りまくりながら「いつかまた来てやる」と誓い軍艦島に別れを告げた。

軍艦島は「九州 ・山口の近大化産業遺産群」のひとつとして、平成20年に世界遺産暫定リスト入りしている。
せっかく長崎に来ているので他の場所もまわってみようという気になり、再び船(往復\1,980)に乗り軍艦島の北に位置する「高島」に向かった。
タクシーぐらいあるよね、という甘い予測を見事に裏切られ、「島周遊バス」を発見するものの目的地に行けるのかどうかわからず途方に暮れていると「レンタサイクル」の看板。ヨシ!これだ、と自転車屋さんの扉をドンドン叩く。…反応がない。再度挑戦、まったく反応なし。こうなったら歩いて島を一周してやる、ととにかく歩き出した。
最初に目についたのが「石炭資料館」(無料)。面白そうなので見てみる事に。前庭では軍艦島の模型がお出迎え、ひとしきり観察後扉を開けて内部へ。なんだか薄暗い。休みなのか?張り紙を見てびっくり「無人です、自分で照明をつけ見学してください、帰りにはちゃんと消してね」的なコメント。
照明をつけ見学。なかなか興味深い展示の数々に満足しつつ、忘れずに照明を消し次の場所へぼちぼち向かう。しかし人に会わない所だな。
「グラバー邸跡」「北渓井坑跡」と見学、高島から見る軍艦島の姿を撮影するために島の南側へ、やはりかっこいい。いろんな場所から激写。
軍艦島の勇姿に満足して島をあとにする。島1周(徒歩)約2時間。

下船後「小菅修船場跡」へ。タクシーに乗り「小菅修船場跡」までと運転手さんに告げると”どこですか?”との返事。まだまだ一般までは浸透してないようだ。とりあえず小菅地区に向かってもらい無事到着。かわいらしい建物とソロバンドックと呼ばれる施設がある。
レールの錆びが歴史を物語る静かな場所でひととき感傷にひたり、その後「旧グラバー邸」を見学するためグラバー園に向かう。途中「大浦天主堂」など観光しつつグラバー園へ。この時点で午後6時5分前、すでに閉園。しかたないホテルにかえって寝てしまおう。

実はホテルには帰らず、やまさ海運の窓口へ。 「明日の9時の便まだ開いてますか?」 という事で予約。今日は明日のために早く寝る事に。
朝、ワクワクしすぎてやっぱり5時起床、この日もまず空をみる、暗くてよくわからないがどうもよく晴れているようだ。これなら無事出航できると確信する。
出航まで暇なので長崎の町をまたまたぶらぶら散歩しつつ長崎港旅客ターミナルへ向かう。
8時、すでにチケットカウンターは混雑気味、誓約書を窓口に提出しチケットを購入。
窓口で「長崎市端島見学施設利用券」と緑色のカードを手渡されるのも昨日と同じ、ちょっと違うのは土曜日のせいか乗客が1.5倍ぐらい多い。少しでもよい場所をゲットするべく今日は出航45分前にマルベージャ1号の前に並び場所取りのシュミレーションをしつつ待つ、8時45分乗船開始、すかさずまたもや2F船尾右側角にダッシュ、やっぱりこの場所がベストポジション。無事ゲット。
空は快晴、ほぼ無風、波も穏やかそうだ、これなら上陸できるに違いない・・・・・。(以下、MISSION3へとループ)

〈エピローグ〉 「軍艦島上陸作戦」を決行されるみなさまへ。経験者からひとこと。
●できれば平日をオススメします、土日は混雑が予想されます。
●カッパは必ず持って行きましょう。
●見学可能範囲がかなり限られています。写真集などで知識のある方は、あまり期待されない方がいいでしょう。
●写真を撮られる方は、フィルム、メディアは多目にご用意ください。撮影箇所満載です。
●船上でのポジション、「2F、船尾、進行方向に対して右側、角」オススメです(プロカメラマンからのアドバイス)。
●ちょっとだけ事前にお勉強してから臨みましょう、その方がより楽しめます。
●チャンポン、皿うどん。おいしいです。
●思案橋あたりの炉端焼き屋さんもオススメです。
●カステラとからすみが有名です、おみやげにどうぞ。
これで報告は終了であります。
「軍艦島上陸作戦」ぜひ決行するべし!








